芸人と僧侶、両方の顔を持つ千原せいじさん。ですが今回はその“二足のわらじ”が仇に…。埼玉の市議とのYouTube対談で飛び出した“いじめられっ子”発言が大炎上。ついには宗教界からの厳重注意、仏教協会顧問辞任と、各方面での信頼失墜に発展しました。この記事では、発言の真意、騒動の広がり、そして本人の対応をわかりやすく解説します。
【千原せいじの炎上はなぜ起きた?】
【発端は「いじめられっ子」発言から】
千原せいじさんが今回の炎上を引き起こしたのは、2025年7月18日に自身のYouTubeチャンネル『せいじんトコ』で公開された、とある対談動画がきっかけでした。
対談の相手は、埼玉県戸田市議会議員の河合悠祐さん。通称「ジョーカー議員」とも呼ばれる人物です。テーマは主に外国人問題に関するものでしたが、議論の途中、千原せいじさんが突然、河合悠祐さんに向かってこう言いました。
「お前、いじめられっ子やったやろ? なぁ? お前いじめられっ子出身やな!」
この発言が、まさに“地雷”でした。
政治の話題からまったく関係のない人格攻撃に転じたようなこの一言に、多くの視聴者が違和感を抱きました。しかも、笑いながら繰り返したため、「バカにしてる」「人権を軽視している」といった批判が一気に広がることになります。

こんな発言、僧侶の口から出るなんて、信じられませんよね…。
動画は配信後すぐに拡散され、SNSでも次のような声が飛び交いました。
- 「これ、笑いにできる内容じゃない」
- 「“いじめ”は誰にでも関わる深刻な問題」
- 「仏門に入った人間の言葉とは思えない」
そして、動画の再生回数はわずか数日で100万回を突破。批判とともにどんどん拡散され、ついには宗教界やテレビ業界にも波紋が広がる事態になってしまいました。

動画の内容を見て、ほんとにゾッとしました…。
【対談相手・河合悠祐氏との激しい応酬】
動画が炎上した背景には、単なる発言だけでなく、その対談の“空気感”もあります。
河合悠祐さんは、市議会議員として、移民政策や治安問題などに対してかなり強い持論を持っている方。今回の対談では、外国人問題について真剣に語ろうとしていた様子が見られます。
ところが、千原せいじさんはその姿勢に対し「お前、いじめられっ子やろ」と茶化すような言い方をしたことで、明らかにトーンがズレてしまいました。
さらに、河合悠祐さんも負けじと応戦。
「この人はいじめられっ子をバカにしています! 拡散してください! スポンサーはこれでいいんですか?」と、視聴者に訴えるような形で返しました。
ここで対談はヒートアップ。まるで政治討論というよりネット喧嘩のような展開に。
このやり取りが視聴者に強烈な印象を与え、「こんな人を僧侶として認めていいのか?」という疑問を呼び起こす結果となりました。
加えて、動画内では千原せいじさんが河合悠祐さんの外見や話し方までイジる場面もあり、「いじり芸」の範囲を逸脱した人格攻撃との声が多数上がりました。
SNSだけでなく、宗教関係者やテレビ局関係者までもが反応を示す事態に発展し、炎上は一過性ではなく、長期化の兆しを見せています。
【僧侶としての立場が炎上を拡大】
【千原せいじは本当に「僧侶」なのか?】
千原せいじさんが“僧侶”として活動していること、意外と知らなかった人も多いのではないでしょうか。
実は、彼は2024年5月に天台宗で正式に得度(とくど)を受け、「千原靖賢(ちはら・せいけん)」という僧名を名乗っています。得度とは、仏門に入るための最初の儀式で、僧侶としての第一歩を意味します。
そして拠点となるお寺は、長野県佐久市にある遍照寺(へんじょうじ)。彼の師僧は同寺の小林俊宥住職で、今回の炎上後も千原せいじさんに付き添って謝罪に同行したことで注目を集めました。
では、ここで気になるのが「僧侶ってこんなに簡単になれるの?」という点ですよね。
実際、天台宗における得度は、一般の方でも受けようと思えば比較的門戸が広いのが特徴です。修行や試験が必要な場合もありますが、宗派や寺院によってその運用は異なります。
今回のように、芸能人がメディアの注目を浴びながら得度を受けることは珍しくありません。とはいえ、多くの僧侶たちは長年の修行と厳格な生活の中で教義を学び、日々地域や信徒と向き合っているわけです。
そのため、今回のような“軽はずみな発言”が「僧侶の品格を落とした」と感じる方が多かったのも無理はありません。

形だけの僧侶って、ほんとに許されるんでしょうか…?
千原せいじさんがどこまで宗教的な責任や覚悟を持って僧侶となったのか。それが今回の発言で問われてしまったと言えます。
【宗教界からの反応と処分内容】
千原せいじさんの発言を受けて、真っ先に動いたのが天台宗務庁(滋賀県大津市)です。
2025年7月29日、せいじさんは師僧である小林俊宥住職とともに宗務庁を訪れ、謝罪を行いました。その際、宗務庁からは「僧侶としての品位と信用を損ねた」として厳重注意の処分が下されました。
これは宗教界における処分の中でも比較的強いものとされ、「信者や一般の人々に誤解を与えた責任は重い」とする姿勢が読み取れます。
さらに注目を集めたのが、「日本仏教協会」の顧問辞任です。
せいじさんは2024年11月から同協会の顧問を務めていましたが、2025年6月には既に辞任の意向を示していたとのこと。しかし、今回の炎上によってその事実が表に出たため、「やはり辞任は騒動と無関係ではなかったのでは」と憶測を呼びました。

謝罪して終わり、じゃない気がしますよね…。
さらに騒動は、他の宗派にも波及します。
たとえば、YouTubeチャンネル『えだぽよ住職』を運営する浄土真宗・崇興寺の枝廣慶樹住職は、「天台宗の得度は誰でも受けられる」としつつも、「この言動で僧侶と名乗るのはどうなのか」と苦言を呈しました。
また、鎌倉市の薬王寺の住職もSNS上で、「天台宗の僧侶ということで天台宗自体が誤解されている」と懸念を表明しました。
このように、宗派を超えて批判が集まったのは異例です。それだけ今回の千原せいじさんの炎上が、宗教者としての振る舞いに対する信頼を揺るがすものだったということなのでしょう。
とはいえ、一部からは「せいじさんのキャラをわかっていて担がれたのでは?」という声もあるのが現実です。宗教と芸能という異質な二つの世界が、どこまで交われるのか。今後の注目ポイントになりそうです。
【テレビ業界への波紋と今後の影響】

【ドラマ出演の是非をめぐる議論】
2025年8月、千原せいじさんがゲスト出演を予定しているテレビ東京のドラマ『能面検事』第4話をめぐって、放送前からSNS上で激しい議論が巻き起こっています。
物議を醸した「いじめられっ子」発言の直後ということもあり、視聴者の一部からは「このまま放送するのは不適切では?」という声が上がりました。
実際、X(旧Twitter)などでは次のような反応が目立ちました。
- 「あの発言の後に出すって、テレビ東京のコンプライアンス大丈夫?」
- 「被害にあった人が見たらどう思うか、考えてほしい」
- 「せいじさんを起用したこと自体が残念」
番組制作側は「個別の番組内容についてはお答えしていません」とコメントしており、現在のところ、出演シーンのカットやお蔵入りなどの決定は出ていません。
しかし、内部ではスポンサーの顔色をうかがう動きが見られるようです。特にドラマなどのタイアップCMが関わる場合、出演者のイメージはブランドに直結する重要な要素になります。

企業が一番嫌がるのは“炎上リスク”ですもんね。
現状、放送は予定通り行われる見込みですが、裏でどれだけ調整が行われているのかは見えないだけで、多くの関係者が頭を抱えているのは間違いありません。
【テレビ関係者が語る“致命傷”の理由】
テレビ関係者によると、今回の千原せいじさんの炎上が“致命傷”とされる理由は、単なる「失言」ではなく、人権にかかわる重大な問題を含んでいるからだといいます。
たとえば、以前フワちゃんさんが放送中に暴言を吐いた際には、すぐに本人が謝罪し、その後も活動を控えるなど誠意ある対応が取られました。
一方で千原せいじさんは、発言から10日以上が経過しても、自らの口で正式な謝罪を行っていません。それどころか、動画はいまだに削除されず、再生回数は140万回を超える状態が続いています。
この対応の差が、テレビ業界では非常に重く見られています。
なぜなら、いまのテレビ業界ではスポンサーの意向が強く、視聴者の反発やクレームが即座に企業のブランドイメージに影響するからです。
- 「いじめ」というセンシティブなテーマで軽口を叩いた
- 謝罪がないことで“反省していない”と見られている
- 僧侶という立場からくる倫理観の欠如
この三拍子がそろってしまったことが、致命的だとされているわけです。

人としての“信頼感”を失ったのが大きいですよね。
また、情報番組やバラエティ番組の制作現場でも、せいじさんを「扱いにくい存在」として名前が挙がるようになっているという話もあります。
今回の一件は、今後のテレビ出演、さらには芸能活動全体に長期的な影を落とす可能性が出てきました。
【過去の炎上履歴と“せいじ節”の功罪】
【2019年の不倫スキャンダルを振り返る】
今回の炎上で「またか…」と感じた方、きっと少なくないはずです。
というのも、千原せいじさんは2019年にも不倫報道で話題になった常連さん。
最初の報道は2019年5月に発覚。某週刊誌により、せいじさんが女性を車に乗せて密会していた様子がスクープされました。
その後、11月にも別の女性との不倫が報じられ、“二連発不倫”として炎上が加速。
特に問題視されたのは、不倫の事実そのものというよりも、その“雑さ”と“発言の下品さ”でした。
弟の千原ジュニアさんも、自身のYouTubeチャンネル『ざっくりYouTube』内でこの件に言及。
「ファミリーカーで不倫するな」「毛が落ちてたらどっちの毛やねん!」とバッサリ斬りつつ、笑いに変えていました。
ところが、それに対してせいじさんが反論。
「その子はデリケートゾーン脱毛済みやった」などと発言してしまい、これがまた批判の火に油を注ぐことに。

脱毛の話まで持ち出すって、さすがに笑えないですよね…。
視聴者の一部には「せいじ節だ」「相変わらずで安心する」なんて声もありましたが、多くの人にとっては笑いでは済まされない下品さが際立っていました。
「芸人だから」「あの人だから」という免罪符は、もう通用しない時代になっているのかもしれません。
【なぜ「炎上芸」が今は通用しないのか】
かつては“毒舌キャラ”や“破天荒キャラ”が人気を集め、千原せいじさんもまさにその路線で笑いを取ってきました。
でも、2020年代以降、SNSの台頭とともに、芸能人の発言は一気に“監視対象”になったと言っても過言ではありません。
いまはどんな番組でも切り取られ、拡散され、批判される時代。
しかも、特定の層を傷つける発言は一瞬で“アウト”になります。
たとえば今回の「いじめられっ子」発言にしても、
- 過去にいじめを経験した人
- 教育関係者や保護者
- そして宗教界の関係者
と、さまざまな立場の人々が反応し、「笑えない」と声を上げました。
さらに今回は僧侶という立場まで持っていたことで、炎上の“重さ”が倍増した印象です。
芸人としては「昔から変わらない芸風」でも、僧侶としては完全にアウト。
「キャラ芸」と「宗教的品格」は相反する存在であることが、今回改めて浮き彫りになったと言えるでしょう。

自分の立場が“キャラの足かせ”になる時代なんですね…。
かつては“いじられてナンボ”“毒づいて笑わせる”が当たり前だった時代もありましたが、今やその延長線上にいる芸人たちは、コンプライアンスという名の地雷原を歩いているようなもの。
そして、今回の千原せいじさんのように、それが“爆発”する瞬間も珍しくなくなってきています。
【まとめと感想|炎上の本質とは何か?】
【一言で言えば「立場の勘違い」】
千原せいじさんの今回の炎上、結局のところ何がそんなに問題視されたのか。
ひとことで整理すると、それは“立場の勘違い”に尽きるのではないでしょうか。
お笑い芸人としての“毒舌キャラ”は、これまでなら許されてきた部分もあります。
ただし今回は、そこに「僧侶」という肩書きが乗っていた。
しかも宗教界で公的な役職を持つ、いわば“宗教者としての顔”もあったわけです。
その立場で「いじめられっ子やろ」なんて発言をしてしまったら、そりゃ炎上します。
芸人としては「笑いを取るトーク」でも、僧侶としては「人の尊厳を踏みにじる暴言」。
この立場ごとの視点のズレを自覚していなかったことが、ここまで大きな騒動につながったのだと考えられます。
加えて、世の中はいま“自由な発言”と“社会的責任”のバランスにとても敏感になっています。
言いたいことを言うのは勝手だけれど、それによって誰かが傷つく、誰かの信頼を損なうとなれば、責任を取るのが筋です。

立場によって「許される言葉」が変わるって難しいですね…。
しかもせいじさんの場合、その責任の取り方も曖昧でした。
動画の削除もなければ、自身の口で明確な謝罪をする場面も見られず、結果的に「反省してない」と受け止められてしまった。
そこがまた火に油を注いでしまったんだと思います。
【筆者のひとことコメント】
正直、千原せいじさんのこと、私は結構好きでした。
ガサツだけど裏表がない感じで、バラエティでの鋭いツッコミも面白かったんです。
でも、今回の件はちょっと違いました。
「いじめ」を茶化すような発言は、過去にいじめを経験した人にとって、かなり心に刺さるものです。
それを笑いのネタにするのは、芸人としても僧侶としても“無責任”に映ってしまったのではないでしょうか。

いじられキャラといじめ経験者は全然違いますよね…。
これから千原せいじさんがどうするか、そこに注目したいです。
もし本気で僧侶としての道を歩むつもりなら、まずは「沈黙」ではなく「誠実な対話」が必要だと思います。
自分の言葉が誰を傷つけたのか、自分の立場がどう見られているのか、そこを整理して再出発してほしいなと感じます。
芸人としても僧侶としても、発言力のある人です。
その力を、今度こそ“誰かを傷つける”ためではなく、“誰かを救う”ために使ってほしいですね。
FAQ|千原せいじ炎上に関するよくある質問

- Q千原せいじは今も僧侶として活動しているの?
- A
はい。千原せいじさんは、2024年に天台宗で得度を受けた後、「千原靖賢(ちばら・せいけん)」という僧名で活動しています。
長野県佐久市の「遍照寺(へんじょうじ)」が拠点であり、住職ではありませんが、僧侶としての立場は維持しています。
今回の炎上後も天台宗から除名などの処分は出ておらず、“厳重注意”のみで、宗教的な立場には変化はありません。
- Q千原せいじの宗派・得度の内容は?
- A
千原せいじさんが所属する宗派は天台宗です。
得度とは僧侶になるための初歩的な儀式であり、信仰の道に入ることを正式に認められた状態です。芸能人の得度というと“話題性”重視にも見られがちですが、天台宗では僧侶の門戸が広いため、一般の方やタレントでも受けられる仕組みになっています。
とはいえ、本来は品位と自覚が求められる立場であり、今回の件ではその自覚のなさが問題視されたわけですね。
- Q問題の動画は今も視聴できる?
- A
はい。2025年8月4日時点では、問題となったYouTube動画『せいじんトコ』の該当回は削除されていません。
動画は「戸田市議・河合悠祐氏との対談」として公開されており、再生回数は140万回を超えています。ただし、発言部分が拡散されやすく、切り抜き動画なども大量に出回っているため、文脈を無視した受け取り方がされるケースも少なくないようです。
その意味でも、動画を視聴する場合は全編を通して見ることをおすすめします。
- Q実際に何が「厳重注意」の対象になったの?
- A
天台宗が発表した内容によれば、「人権に配慮しない不適切な発言」が宗教者として不適切であり、信頼を損ねたという点で厳重注意となったとのことです。
具体的には、
- 「お前、いじめられっ子やろ」と繰り返した発言
- その発言を公の場(YouTube)で行ったこと
- 炎上後も削除や謝罪がなかったこと
などが総合的に判断されたようです。
宗教者としては、人を癒す存在であるべきという立場に反する発言が問題視されたとされています。
- Q今後のテレビ出演や芸能活動はどうなる?
- A
現時点で、完全な活動自粛や降板といった発表は出ていません。
ただし、テレビ東京のドラマ『能面検事』の出演についてはSNS上で疑問視する声も多く、今後の編集や放送形態に影響が出る可能性があります。また、バラエティ番組や情報番組では、スポンサーや制作側が慎重になることが予想されるため、当面は露出が減る傾向になるかもしれません。
芸人としての復活には、誠実な対応と、僧侶としての立ち居振る舞いの見直しが求められるでしょう。